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髪のダメージについて。

on 2008-05-28 with 0 comments

髪の数十本の乾燥芋のようなコルテックスを少しずつずらして束ねてつくった長い縄の周りに薄くて小さなキューティクルの透明な板をかわらのように重ねて貼り付けたような構造をしています。
しかし、コルテックスやキューティクルだけでは、強く押し付けたとしてもバラバラになってしまうので、それらをCMC(細胞膜複合体)と呼ばれる接着剤で貼り付けています。
このCMCという接着物質は私たちが普通に考える接着剤とは違い、コルテックスやキューティクルを貼り付けていながら簡単にズレることができます。
CMCは接着剤の役割だけではなく、水や皮膚(アブラ)の通り道としての仕事も請け負っています。過剰に吸った水を外に吐き出したり、毛穴からでてくる皮脂を毛先まで運んで水を吸いすぎないように、また乾燥しないように調整しています。
一方で水を吸いやすい場所もちゃんと持っている為、キューティクルの開け閉めをしたり、髪を乾燥しすぎないようないよう調整しています。
水を吸いすぎた髪はキューティクルを開いて内部の水分を外に逃がします。水分が11~14%になるとキューティクルが閉じて、水分を吐き出さないようにガードします。つまり呼吸をしているわけです。
ダメージは第一段階として接着物質であるCMC、そして水を保つ場所である、親水性の成分が分解して流出してしまうために起こります。
CMCを少し壊すことはデザインを作りやすくするために良い結果を出すのですが、壊しすぎは逆にパーマのダレやカラーの色落ちにつながります。調整できなくなったCMCは水の入りだけではなく、出してはいけない水も脂も大切な髪の成分も調節できなくなってしまう訳です。
ダメージは内部のタンパク質を壊しながら進行します。
ダメージはこのように、小さなダメージが蓄積によって呼吸できない髪になることなのです。
髪のおしゃれはダメージを伴います。しかし髪をできるだけ傷めないように工夫することはとても大切です。ダメージ予防の考え方を心にとめておきましょう。
パーマやカラーなどの施術はアルカリ剤を使います。
パーマ剤やカラー剤が浸透しやすいために使います。しかしキューテイクルを接着しているのもCMCですから、CMCを壊しすぎればキューティクルが剥がれ、呼吸ができない髪になってしまいます。
ダメージ予防にはCMCを管理するという考えが大切なのです。

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